今年のモンスーン予測

今日の写真は、病院での配給の様子です。
治療を受ける患者さんや付き添いのご家族のために、引き続きパンやバナナ、お水などを直接お配りしています。

インドでは一年のうちでもっとも暑さが厳しい季節を迎えています。
特にケララでは、4月から5月にかけて記録的な猛暑の日々が続き、多くの人々が厳しい暑さの中での生活を余儀なくされていました。

現在は、モンスーン到来前の雨が活発になり始め、焼けつくようだった暑さも少しずつ和らいできているようです。
乾いた大地を潤す恵みの雨に、人々もほっと胸をなで下ろしている時かと思います。

一方で、インド気象局は雷を伴う激しい雨や突風、局地的な豪雨への警戒を呼びかけています。
雨季は農作物や生活に欠かせない大切な季節である反面、毎年この時期になると、デング熱や水系感染症など衛生面での不安も高まります。
現在のところ、病院の状況は比較的落ち着いているようですが、本格的なモンスーンの時期を迎えるこれからは、医療現場でもさまざまな備えが必要になっていきます。

特に暑さの厳しい現在は、水分や食べ物を十分に確保することが難しい方も少なくありません。
自然の大きな恵みに感謝しながら、現地の人々が少しでも安心して過ごせるよう、これからもできる支援を続けていきたいと思います。











インド気象局が発表した最新の予測によると、2026年のモンスーンは、ケララへの到達時期そのものは「平年並み」と見込まれています。
例年、モンスーンは6月1日前後にケララへ到達し、その後インド全土へと北上していきます。
今年も大きく遅れる可能性は低いとみられています。

一方で、専門家たちは「到達時期」と「雨量」は必ずしも一致しない点を重視しています。
モンスーンが例年通り、あるいはやや早めに始まったとしても、その後の勢いが弱まる年も少なくありません。
今年はまさにそのような傾向が懸念されています。

インド気象局の長期予測では、2026年のインド全体の降雨量は平年比92%程度とされていて、「やや少雨」の範囲に入ります。
極端な干ばつという予測ではないものの、農業や水資源に影響が出る可能性は十分にあります。
特にインドでは、農業の多くがモンスーンの雨に依存しているため、雨量の変化は農村部の生活に直結します。

その背景として注目されているのが、「エルニーニョ現象」の発生の可能性です。
現在は太平洋赤道域の海水温が中立状態にあるとされていますが、気象機関は7月頃からエルニーニョ傾向が強まる可能性を指摘しています。
一般的にエルニーニョが発生する年のインドでは、モンスーンが弱まり、高温や雨不足が起こりやすくなる傾向があります。

しかし、近年のインドの気候は、従来よりも複雑化しています。
全体の降雨量が少なくても、短時間に極端な豪雨が発生するケースが増えていて、「総雨量」だけでは実際の被害や影響を判断できなくなっています。

ケララでも近年は、数時間で大雨になる集中豪雨、土砂崩れ、河川の急激な増水、その後の旱魃といった極端な気象パターンが繰り返されています。
そのため今年のモンスーンについても、「雨が少ないから安全」という単純な状況ではないようです。
むしろ、短期間に激しく降る、地域によって雨量差が極端になる、降る時と止む時の差が大きい、といった不安定なモンスーンになる可能性が指摘されています。

ケララでは、多くの人々が農業、漁業、日雇い労働など自然条件に左右されやすい生活を送っています。
特に農村部や経済的に厳しい家庭では、モンスーンの変化がそのまま生活不安につながります。
豪雨による住宅被害や浸水、農作物への影響だけでなく、雨不足による収入減少や水不足も大きな問題となります。

近年は、気候変動の影響によって「例年通り」が通用しにくくなっています。
以前であれば予測できた季節のリズムが変化し、農業計画や生活設計そのものが難しくなっていると言われています。

今年のモンスーンは、平年並みの到達ではあっても、内容としては決して平穏とは言えない可能性があります。
今後も最新の気象情報を注視しながら、地域の人々の安全と生活を支える支援を続けていくことができればと思っています。

皆様、いつも本当にありがとうございます!