デング熱とニパウイルス
インドは約4ヶ月にわたる雨季に入っていますが、デング熱が流行している地域があります。
デング熱でひどく苦しんだ知人が何人かいるので、私もインドにいる時は蚊にかなり敏感になっています。
デリーのような大都市では、急速な人口増加のなかで水道網の整備が追い付いておらず、不適切な排水システムによる水の溜まりも多く見られます。
こういった状況が蚊の生息環境を好適にしている要因のひとつといわれているので、たとえばデリーでは雨季の10週間にわたって、毎週日曜日の午前10時に10分間、各自が住居の周辺に蚊の発生源になりやすい水の溜まり場がないか確認をするキャンペーンが行われたりと、デング熱対策は熱心に行われています。
写真はSEEDS-INDIAの農園ですが、周囲には緑がたくさんある自然が豊かなところです
一方で、ケララでは先日、ニパウイルスの感染によって亡くなった人が出ており、再び注意が呼び掛けられています。
ニパウイルスの自然宿主はコウモリとされていますが、ここ何年かで繰り返し感染が広まっています。
デング熱もそうですが、近年の気候変動の影響もこうした感染増加の一因になっているといわれているので、これらの課題に真摯に向き合っていかなければならないと実感させられます。
現在のところ、SEEDS-INDIAの周辺地域で感染が広まっているような状況はありませんが、病院での配給など、これからまた一層気を引き締めていかなければなりません。
現地のスタッフの皆さんが安全に活動に取り組むことができるように願うばかりです。
日本は一番暑い時を迎えていますので、皆様もどうかお身体にお気をつけてお過ごしください。