ケララの少子化

今日の写真は、ケララに出稼ぎ労働に来ている人々へ街で食事(パン)の支援を行った時の様子です。
他州から労働に来ている人々がほとんどですが、仕事があるかないか、その日の朝になってみないとわからない不安定な環境の中での生活が続いています。

不定期ではありますが、たとえ1食でも、人々の生活に寄り添う力になるといいなと願っています。












日本では少子化が大きな問題になっていますが、人口増加が続くインドで、ケララも少子化の問題に直面していて、労働力不足が懸念されています。
気になったニュースがあったので、シェアしたいと思います。

ケララでは、2014年には約53万4千人の新生児が誕生しましたが、2024年には約34万5千人にまで減少したとされ、10年間で約35%も減っています。
この出生率の低下は、ケララの高い教育水準や医療制度の充実、女性の社会進出の促進など、いわゆる「ケララ・モデル」と呼ばれる社会政策の成果でもあります。
でも、これらの要因が合わさり、少子化が急速に進行し、人口の高齢化が進んでいます。

特に問題となっているのは、労働力の減少です。
若年層の人口が減ることで、将来的に労働力不足が深刻化し、経済成長や社会保障制度に影響がでることが懸念されています。
出生率の低下に伴い、学校の生徒数も減少し、既に一部の学校では閉鎖の危機に直面しています。

ケララは他州からの出稼ぎ労働者を受け入れることで、労働力不足を補おうとしていますが、出稼ぎ労働者の多くは不安定な雇用環境にあり、福祉の面でも多くの課題が残っています。

ケララの人口減少は政策として強制されたものではなく、人々の選択によって自然と進行したもので、いわゆる途上国の中ではきわめて先進的なモデルと評価されていました。
でも、出生率は昨年の数字に基づくと1.35まで低下する可能性があると予測されて、今は多くの課題に直面しています。

出稼ぎ労働に来ている人々への支援も不定期ではありますが、皆様のご支援のおかけで続けることができます。
引き続き、必要とされる人々にサポートを届けることができるように、社会の状況を注視していきたいと思います。