思いやり

ここにきてインドから訃報が続きました。昨年の4月、インドを出国した時、ロックダウン中だったので誰にも挨拶ができず、あの時はまだ未知のウイルスで、底知れない恐怖があり、もう2度と会えないのではないかという思いが頭をよぎった瞬間がありました。1年の間に少し落ち着いて、もう大丈夫と思った矢先、それが現実となってショックです。

毎日カウントされる感染者数や死者数でインドの状況の深刻さを見てきて、これまでただの数に過ぎませんでしたが、ここで身近に迫って、そのひとつひとつに身を引き裂かれるような思いをしている人がいるんだということを忘れてはならないと思いました。

前に北野武さんが東日本大震災について、「2万人が死んだ1つの事件」ではなくて、「1人が死んだ事件が2万件あった」というようなことをおっしゃっていましたが、本当に、もっと想像力を持って寄り添えるような気持ちが広がるといいなと思います。特に今は疲弊している人も多く思いやるような余裕がない時もありますが、一呼吸して周囲を見渡せるようにいたいです。

一方で、ケララは感染の拡大が収まらず、今は厳しいロックダウンに入っています。4月の下旬になりますが、ダリット村と出稼ぎ労働者の方々が暮らすコミュニティで食料の支援を行った時の様子です。

蓄えのない村の人々は仕事に行けず困り果てていますが、この食料の支援を行った1週間後に、支援を受けた家族の方がコロナで亡くなってしまったりと、感染への恐怖も拭えず、ただただ苦しい状況が続きます。










なんだか暗い記事になってしまいましたが、インドでもさまざまな支援が立ち上がっていて、頑張っている人々がたくさんいるので、私もできることを頑張りたいと思います!

また、5月9日にご寄付をお送りいただきました方、いつも本当にありがとうございます!