気候変動の影響

今日の写真は病院での配給の様子です。
引き続き、パンやバナナ、お水などを患者さんに直接お配りしています。

インドは雨季を迎えていますが、雨季は感染症などが流行りやすく、配給食も1年の中で多くなる時期です。
これまでのところ大変な状況にはなっていないようですが、雨季はまだ続き、特に雨季の後半になるとデング熱が増えてくるので、気を抜くことができません。

2023年には、デング熱によってケララ州で153人の命が失われたとあります。
これは、インド全体のデング熱の死者数の32%を占めているとのこと。
次に多いビハール州は74人で、ケララ州の半分以下だったとのことです。

自然が豊かで緑が多いケララ州では、気候変動によって自然災害がとても多く発生していますが、デング熱の増加も、こうした気候変動が要因になっていると考えられています。








ケララ州は西はアラビア海、東はそびえ立つ西ガーツ山脈に挟まれているため、気候変動の影響を受けやすく、ここ数年は激化する自然災害が日常的になっています。
ただ、地域によっても差があり、今年も7月末に大きな土砂災害が発生した地域がありましたが、その他の地域ではそれほど深刻な雨量ではありませんでした。

そこで、ケララ州全体の気象を監視する綿密なネットワークを構築する必要があるとされていて、教育機関を活用する案も出ているようです。
ケララ州ではだいたい3kmごとに学校があるため、これらの学校に雨量や気温を測る装置を設置することで、より細やかなデータをとることができるとされています。

日本でも猛暑や豪雨が続き、さまざまな対策が講じられていますが、それ以上に気候変動による自然の変化が急速に進んでいるともいわれています。
自然に寄り添いながら、穏やかに日々を送ることができるように、私自身も意識しながら行動したいと思います。
台風が多く発生していますので、皆様もどうかお気をつけてお過ごしください。